![グレート巨砲](/upload/writer/91/writer.jpg?t=1536215843)
公開日: 2019/01/31
まだ、みんなの仲間になりたいっつーの!
というわけでただいま~。年末年始のバタバタと強烈な正月ボケを経て巨砲選手が不死鳥よろしく戻ってまいりました。
忙しい日常に流されるうちにこの企画のことを忘れてしまったぼんやりアミーゴや、今年からぱちタウンの存在を知ったせいで、日本の未来に貢献する可能性が著しくダウンした残念なボッちゃんのために、どんな企画かをショパンの調べのようにスラスラと説明しておくと……
2年続けて年収減、毎日を吉原炎上気分で過ごしているベテランライターのグレート巨砲選手が、キャリアの割になんだか稼いでいそうなヤングぱちタウンちゃんに、その仕事&稼ぎっぷりをインタビュー。
その結果、時代はDMMにモハメド・アリと判断できた場合は、思い切って移籍も考えちゃいましょうという企画なのである。
過去のインタビューを振り返ると、ぱちタウンの枠には収まりきらない怪物YOUくんを除いて、みんなそれなりのハッピーライフをタマホームのように送っていたのだが、今回のゲスト「玄之助」はかなり毛色が違う。
全国各地で来店告知が絶賛規制中の現在、その余波をモロにサブ~ン! とかぶってしまった悲哀の男なのだ。あれっ、どこからかブルースの音色が聞こえてきたぞ。そう、玄之助の登場である。
ブログを見ても今月の予定が5本。しかも、さらに減りそうな勢いじゃん。ぶっちゃけ食えてるの?
「厳しいですね~。最近は仕事がない日にはバイトをやってます。裁判所が差し押さえた物件の引越しの」
早くも加速するDMMブルース。
行政執行のお手伝いかぁ。また珍しいバイト見つけてきたね。
「いや、変わったバイトを探したわけじゃなくて、普通の引越しのバイトかと思って行ったらちょっと違ったんですよね」
話が違うと思ったらヤメるという選択肢もあるが、玄之助は絶望的なまでに物事に流される能力が高い。
ちなみにお金はいいの?
「(日給)8000円くらいですね」
安っ! オデはこれからフリーターをインタビューするのでしょうか? なんか話をしても辛くなりそうだし、8000円あげるから今日はもうヤメちゃう?
「そんなん言わんといてくださいよ~」
もちろん目先の銭を逃すほど巨砲選手は甘い人間ではない。今回のインタビューが岩窟王のように重い話になることを覚悟して話を進める。
今は九州に所属してるけど、もともとは関西ぱちタウンの所属だったんでしょ? 業界入りのきっかけは何だったの?
「25歳くらいまでは水商売をやってたんですよ。キャバクラやガールズバーの店長をやってたんですけど、ぜんぜん、金くれなかったんですよ。思ったより売上は上げてたんですけどね」
この身の上話はドラマがない割には長くなりそうだ……ライターとしてのカンがオデにそう告げる。
「その後、大阪の別媒体でアルバイトしてたんですけど、26の時にそろそろちゃんと就職しようと思って就職活動するためにそこをヤメて……」
でも、そんな行き当たりばったりで上手くいくほど就活は甘くないよね。
「そうなんですよ。3ヶ月くらいやってやっぱり厳しいなと。そんで元の媒体でバイトしていたときに良くしてもらった人がぱちタウンの関西支社にいたので、連絡して『アルバイトとしてどうにかなりませんか』ってお願いしたら『とりあえずメシいこか』って言われて、行ってみたらそこにやまキンさんがいてその人が『こいつに1万回転チャレンジやらそうと思って』って」
タレント成り立ての頃はまだ初々しさとやる気が見られる
ちゃんと就職しようとしたのに、ぱちタウンのタレントとはまさに禍福はあざなえる縄の如し。
そこで雅之・鈴木みたいに違う、違う、とは言わなかったの。
「そのときも、えっ? て思ったんですけど、演者をやってみたい気持ちも多少はあったんで、それもええかなと思って……」
ここでもしっかり流される玄之助。もし、女に生まれてたら稀代のヤリ〇ンになっていたことだろう。
ちなみに『別にその気はなかったのに気がついたら演者に……』というダメシンデレラストーリーはこの世界では、それなりにある話。
やる気があってもそのきっかけがないチビッ子たちには申し訳ないが、ヒロシ・ヤングさん言うところの、こっち側に呼ばれた人間なのだろう。呼ばれた割にはうまくいってないけど……
かくして関西初のぱちタウン専属タレントになった玄之助。当然、エースとして期待されていたわけだが「後から入ってきたもやし君って子にすぐ抜かれてしまった」とのこと。うん、納得。だってガツガツしたところが一切ないんだもん。
こんな顔して今、関西エースとして活躍中のもやし
「ガツガツしたところはないっすね。すぐにまあええかってなっちゃうタイプなんで」
そんなのんびりヒューマンでも、どうにか食えちゃうのがDMMのいいところ。本人的には満足いくお金をもらっていたらしい。
「最高は交通費込みで68万くらいっすね」
これまでのヤングDMM戦のざっくりした数字に比べると鬼のリアリティ。そして金額的には決して稼いでいるわけではないが、本人いわく「これまでこんなに現金を振り込んでもらったことがなかったんでありがたかった」とのこと。良いように捉えるとこの子はホントに欲がない。
そして半年前に関西圏の来店事情が厳しくなったのを受けて、当時はまだ元気だったラ・九州へ。
迷いはなかった?
「関西の(会社の)人に、こういう手もあるよって進められて、背負うもんもないんで行きますって」
と、ここでも持ち前の流され力を発揮する。
で、行ってどうだった?
「よかったです。仕事もあったし、九州専属のタレントさんたちもめちゃくちゃいい人ばかりだし、お客さんも『よう来たね、ガンバリや』みたいな感じですんなり受け入れてくれたし……」
九州では幸せな時間を過ごしていた模様、しかし…
だよね。オデがDMMに入ることになっても仕事量が同じなら多分、九州を選ぶと思う。しかし、幸せだった時間はつかの間。新天地九州にも「来店について我々はこう考えますよ」というウルトラありがたい神の声が聞こえてきたのだ。
ヘヘー。おっしゃるとおりで。オデたちはみな、神の子だよ。うん。
話は最初に戻るけど玄之助もこのままバイトばかりするわけにもいかないよね。元々、就職するつもりはあったわけだから、もう1回バイトからスタートしてDMMの社員を目指す手もあるんじゃないの。
「それも考えてないわけじゃないんですよ」
ホントに考えてるのか、流される気満々なのかはよくわからないが、DMMの中の人になるつもりはあるみたい。
そこで「どうよ、担当A?」と問いかけるが表情は冴えない。事情を聞くと玄之助は顔も人当たりもいいけど言うことを聞かないフシがあるらしい。
ニコニコしてるけど、意外とめんどくさいメンタルの持ち主なの?
「めんどくさくはないと思うんですけど……大阪時代にDMMでバイトをしてまして、実は2回くらい当日にバイトを(連絡もなく)サボっちゃいまして」
ダメじゃん、人として……。
「もうブチ切れられました。クビ宣言も2回くらいされて」
ということは2回とも許されてるのか。まあ、なんか切り捨てられないところはあるもんな。
見た目は真面目そうな好青年なんだけどなぁ
ちなみにサボった理由は?
「前日ちょっとお酒を飲んでまして、記憶はないんですけど、出勤の時間、朝10時くらいに、まぁ…おかわりって言ってたみたいで……」
酒に飲まれちゃうの?
「そうでもないんですけど……その時はたまたま」
でも、ぱちタウン関西とは演者として契約してたわけだもんね。食えない若手がバイトをすることがあるのは知ってるけど、プロ見習いのショウタクのように週5で行ってたわけではないよね?
「……週2ですね」
とここで担当Aが「その週2のうちのひとつをドンピシャでってアホか!」とカットイン。気持ちはわかるけど冷静になって!
「今はそれがまったくないようになりました」
って言われても1、2年前の話だもんなぁ。そりゃバイトで雇いづらいのも仕方がない。
結構、自分に甘いタイプなの?
「めちゃくちゃ甘いですね」
今日、一番自信に満ちた口調。でも、それでも今まで何とかやってきたのが玄之助なのである。
「今まで流れに身を任せて、流れに流れてきた人生で……まともな仕事もしてないですし、社長に給料持ち逃げされたり……」
とわが身を振り返る玄之助。そして唐突に
「バツ2ですし」
えっ、29なのに!? 子供もいるの!?
「でも、親権は向こうに渡して……それに2人とも新しいダンナさんと幸せに暮らしてるんで」
話を聞くともう少し、しっかりしても良さそうなものだが、この男とにかく頼りない。さらに借金も250万ほどあるんだって。巨砲選手もそろそろ笑えなくなってきたよ。
去年の大晦日も大分負けたらしいけど生きていけるのだろうか
でもさ、このままじゃまずいって感覚はあるわけだよね。
「あります、あります」
ここでいつもなら「じゃあ、自分を売るための企画を考えよう!」って話になるのだが、玄之助の場合はそうはならない。
インタビュー中の企画会議って、このタレントはこんなことを考えてますよってアピールの場だから三振かホームランのつもりでやってるんだけど、バツ2、借金250万、仕事が急激に減少中と、ヘレンケラーもびっくりの三重苦を抱えるこの男には三振は許されない。必要なのはバットを短くもってのシングルヒットなのだが、そんな手堅い企画はすでに先人がいるのである。
誰もやってなくて、そこそこ手堅いツーベースみたいな企画があればいいけど、そんなもんがあったらオデがやってるって話である。
とりあえず(小冊子)マダオが5回で投げ出した、毎日企画を考えるをやってみる? 一応、やる気のアピールにはなるし……。
当然、「やってみます」の声が返ってくると思ったら…まさかの……
「それはできないっすね」
聞けば何かを継続することがどえらく苦手らしい。実は以前にも毎日5ツイートだか、10ツイートだかのDMM指令をあっさり反古にしたらしい。
それでよく就職しようと思ったな。チミは演者じゃなきゃ無理だよ。うん。
実はこのインタビューをしたのは昨年2018年の11月26日。
「今は厳しいけど、この先どんなミラクルが起こるかわかんないから、その時のために変わったバイトをいっぱいしてネタを集めとけばいいんじゃない。あとはもう少し自分のやりたいことを明確にアピールしてさ」
とエラソーなことを言って別れたのだが、玄之助がまた流れに身を任せた。
ツイッター情報によれば2019年1月から北海道に活躍の舞台を移すとのこと。そういえば北海道に行くかって話も来てるって言ってたもんな。
果たして今度こそ定着できるのか、ジプシータレントとして全国を転々とするのか、そこは玄之助のやる気とDMMの流し方次第である。
……と、原稿を締めたのだが夏休み明けの中学生よろしくちょっと目を離すと様子が激変するのがパチンコ業界。2019年1月下旬、北海道にも規制に関する新たな通達が! 方向性はもちろんソー・ハード。
玄之助のジプシーライフの明日はどっちだ!?
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