変わらないもの
記事一覧へ公開日: 2020/11/23
どんなに強がっていても寂しくて枕を濡らす夜もある。そんなとき、いつも思い出すのはあるライターの存在だ。
ときには傷つき、ときにはATMへ向かい、レバーを叩き合ったあの日。喜びと悲しみを分かち合い、もはや運命共同体と言っても過言ではない存在。
二星しょうた氏だ。
……ああ、運命共同体は過言だった。
彼は1年ぐらい前から東京を離れて関西を中心に仕事をしている。故に昔のように遊んだり、ボートレースで発狂したりする機会はかなり減ってしまった。
だが、先週。そんな二星氏が東京に来るということなので、私はそのことを知るや否や、無二念で遊ぶ約束をした。
最後に会ったのは今年の7月なので、4カ月ぶりの再会だ。
「まいどー」
私の感動レベルは最下位、そんな再会だった。久しぶりに会ったが、二星氏は何も変わっていなくて安心した。
まずは折角東京に来たのだから、東京らしいことを…ということで、秋葉原でカードショップ巡り。二星氏は遊戯王のカードをコレクションしているので、お目当てのカード探し。
途中、私と同じく二星氏との再会の望む、元お笑いコンビであるRe:ぷれいのシュン氏とも合流。
そして、3人でカードショップ巡り。だが、我々は気付いてしまった。カードショップ巡りは、全然、東京らしくないという事実に。ぶっちゃけ、関西だってできる。
なので、3人揃って
源さんのノリ打ちをすることにした。
結果:全員-1万円。
ノリ打ちの意味がなかった。
「誰が打とうなんて言ったんだよ」
「これなら遊戯王を買った方がよかった」
「大事なお金が…」
と和気あいあいと楽しんだ。
晩飯時になったので、同じく元Re:ぷれいのはらだstyle氏が現在勤めている東京駅にある『酒場 シナトラ 東京店』へGO。
当日は平日だったのだが、店内はかなり賑わっていた。
まずは未知の食感、ホタルイカ+ポテトサラダの夢のコラボレーション。
うまい!
「そういえばカイザーさん、これが好きでしたよね」と、はらだstyle氏がテーブルに置いたのはお肉様。
うまい!
その後も、
うまい!
うまい!
と美味の連続で舌鼓。2年ぐらい前にもこの店に訪れたが、美味しさは変わっていなかった。
可能なら全ての料理を制覇したかったが、胃袋が「そろそろ限界やで」と情けない悲鳴を上げてきたので、しぶしぶ箸を置いた。
そういえば、元Re:ぷれいの2人と初めて一緒に仕事をしたのは、今から5年ぐらい前。
生放送で一緒にパチスロを打ったのだが…、なかなか悲惨な結果に終わった。収支という意味だけでなく、生放送の評価も。あのときは本当に大変だった。
あれから色々あった。皆、色々と変わった。あの頃、私は独身だったが今でも独身だ。あの頃、私は彼女ナシだったが今でも彼女ナシだ。そして、皆、勝負事が大好きだったが、今では……。
「行け、行け!」
二星氏とシュン氏はスマホで競輪を観戦して興奮していた。そして、全敗していた。
前言撤回、昔と何も変わっていなかった。
時の流れは止まらない、当時と比べると白髪の数は増えたし、顔のシワも増えた。だが、目に映る光景は何も変わっていなかった。
不意に目頭が熱くなった。
生きていると変わることを求められがちだが、変わらないことの大切さを理解した。
会計時、ふと財布の中を見ると、全ての勝負事に負けて中身が大きく変わっていたことに気付いた。さらに目頭が熱くなった。変わらないことは本当に大切だ。
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