Lゴブリンスレイヤー
オレンジ
パチンコ・パチスロブログ
公開日: 2023/05/22
「パチスロは鮭だ」
これは亡き祖父が口癖のようによく言っていた言葉だ。正直、意味は判らなかった。というか、判るわけがなかった。パチスロと鮭、まったく共通点がない。
「パチスロとかけて鮭と解く」と謎かけをしたら、かの“ねづっち”だってきっと「その心は」で戸惑うだろう、幼いながらも私はそう感じていた。もしかしたら、シャケの愛称で知られる『シェイク』のことを指したかもしれないとも思ったが、当時はまだパチスロ1号機の時代なのでシェイクであるはずがない。
そして、年月が経って祖父の言葉は忘れかけていたが、ふと思い出した。あの言葉は私の勘違いで鮭ではなく酒、「パチスロは酒だ」だったのではないか。英語にするとPachislot is alcoholなのではないか。
その心は、どちらも酔うことができる。
知っての通り、先月、私は『ゴブスレ』で一撃万枚オーバーを達成した。そして、酔いしれた。まさにお酒そのものだった。さらにいわゆるエンペラータイムに入っていたらしく、その後も大きな勝ちをいくつか重ねて、「スロカイザーにあらずんばスロッターにあらず」と驕り高ぶるほど勝ち続けた。パチスロが金のなる木のように思えたりもした。
酔って酔って千鳥足。
だが、『ジャグラー』の告知音、諸行無常の響きあり。『ハナハナ』の華の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れるスロッターも久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
去る5月17日。「7の日だから、今日もいっぱい勝つぞ。勝てる気しかしない、うっひょひょーい」と心躍らせ身体踊らせ、気分はMichael Jackson。ムーンウォーク気味にホール内を闊歩して、確保したのは『スマスロ北斗』。
負ける気は全くしなかった。むしろ、コンプリートできる気すらした。だが、現実は甘くなかった。全力でBitterだった。
大敗。
パチスロはビタ押しが大切でBitterでもある。亡き祖父よ、パチスロは鮭でも酒でもなくブラックコーヒーだよ。
だが、ここで引き下がっては男が廃る。まだまだ勝利は諦めず、最後に頼ったのはゴブスレだった。
もう一度、もう一度、あの奇跡よ、起きてくれ。
ワラにもすがる思いで打ち始めたゴブスレは、ワラうことなく大ハマリ。あっという間に1000ハマリ。だが、ここまでハマれば天井が見えてくる。天井まで到達すれば一発逆転のチャンスはある。
今まで何度も己の空気の読めないヒキのせいで天井を潰されてきたが、今回は大丈夫だろう。スイカ回数を見ても3の倍数はほど遠いので、タイミング良く強チェリーを引かなければ大丈夫だろう。
アホか。強チェリーは引かなかったが、履歴内にレア役3つでCZ確定。
いやいや、まだ天井が潰されたわけではない。当たったのは難関で知られる最弱のCZゴブリンスレイヤーMISSION。そう簡単にクリアーできるわけが
アホか。いやいや、蜥蜴僧侶はアツいけれど確定ではない。まだ諦めるのは
アホか。最終ゲームでスイカ、それすなわちAT確定。
いやいや、天井は潰されたけれどまだ52%ループモードとは限らないし、仮に52%ループモードだったとしても大連チャンを否定するわけではない。下手すると薄っ引きしてAT開始時に上位昇格するかもしれない。
アホか。
この日、私は10万円負けた。奇しくもゴブスレで万枚を出したホールで負けた。まるでコインに帰巣本能があるかのように、万枚で得た出玉は故郷へ帰っていった。
祖父の言う通り、パチスロは酒でもなくブラックコーヒーでもなく、鮭そのものだった。
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