歴史に学ぶ
記事一覧へ公開日: 2016/06/28
【歴史は繰り返す】
歴史は繰り返すという言葉。今から2000年も前の古代ローマの時代に、すでに存在していたんだそうです。これは驚き。
さて前回、西暦1900年頃に「ウォールマシーン」と呼ばれる遊技機がイギリスで誕生し、ヨーロッパ全土で大ブームを巻き起こした。
と紹介しました。
このことは、わざわざイギリスまで行ってパチンコ機のルーツを調査した鈴木さんの著書『天の釘・現代パチンコをつくった男 正村竹一』や、『パチンコミュージアムの図録』に載っています。
しかし現在、イギリスを始めとしたヨーロッパ各国において、パチンコ的な機械で遊んでる人を見かけませんよね?
※合法的なカジノを除く
ヨーロッパ全土で「ウォールマシーン」が大流行したあと、どうなっていったのか?
そこらへんについても鈴木さんは著書の中で分かりやすくまとめてくれているので、一部を引用させていただきます。
1895年(明治28年)…イギリスで「ウォールマシーン」誕生
1900年(明治33年)…フランスにも伝わり、フランスでは「マシン・ア・スー(小銭を楽しむ機械)」と呼ばれるようになる。
1918年(大正7年)…射幸心を煽るとして、さまざまな規制が入る。
(警察行政とメーカーの間で微妙な鍔(つば)ぜり合いを演じながら、うまく抜け道をすり抜けつつ、あれこれ手を変え品を変え、次々と新しい機械が生み出されていった)
――『天の釘』より引用、原文ママ。
たとえば、筐体に触れると電気が流れる仕掛けにして
『ピリピリするでしょ、これは電気ショックを与える健康器具なんです』
というようなものもあったらしい。
警察当局との微妙なかねあいが必要となる過程の中で技術革新が繰り返された。結果、法律にうまく対応するために複雑にしてより面白味のある機械が作られ、ウォールマシーンをさらに進化させた。
――『パチンコミュージアムの図録』より引用、原文ママ。
1920年(大正9年)~…「ウォールマシーン」全盛期。ヨーロッパ全土でブームに。
1935年(昭和10年)…ギャンブルであるとしてフランスでは「マシン・ア・スー」が全面禁止になり姿を消す。
1960年(昭和35年)…イギリスで「ウォールマシーン」が合法化されることになり、およそ65年間続いた非合法の時代に幕を閉じる。
しかし、ギャンブル性を低く抑えることが条件であったため、単純で面白味のないマシーンばかりになり、急速に人気が衰えていった。
メーカーの中には『常に警察と対応してやりあわねばならなかったこと自体が面白かったのに』と残念がる人たちも多くいたという。
1972年(昭和47年)…デノミ政策によりそれまで使っていた硬貨が使えなくなり、機械を作り直さなければならなくなったが、業界に、その余裕は残っていなかった。
1975年頃(昭和50年頃)…ウォールマシーンが姿を消す。
【賢者は歴史に学ぶ】
歴史を勉強し、人間や社会の興亡盛衰の原則、過去の失敗体験を学ぶ。その原則から、今後の生き方や行動を考える。
ボクにはもう、その余裕がないんでね。若い人たち、お願いしますよ。
(´・ω・`)
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