公約
記事一覧へ公開日: 2017/10/15
この取材を開催するのであればこの機種をこのくらいアツめにして下さいだとか、この収録をやるのであれば全体の配分をこれ以上にして下さいだとか、こういう時代ですから表立ってそうであるということはなかなか謳えないものの、未だにこういった「公約系」の取材や収録は存在します。
いつ、どこのホールに行けば好条件の中で打てるのかわからないという人も少なくはないでしょうし、本当に公約が守られるのであれば打ち手にとっても良いことだとわかってはいるのですが、個人的にはこの「公約系」のイベント(厳密にいえばイベントではないのですが、ここでは便宜上イベントと表記します)は反対……とまでは言わなくとも賛成しかねます。
繰り返しますが、確かに打ち手にとってのメリットが大きいということは重々承知しています。高設定がバンバン投入されるのですから、そりゃそうでしょう。毎日そういう状況の中で打てるのであれば、それに越したことはありません。
しかし、ホールにも当然「予算」があるわけで、どこか1日をアホみたいに強くした場合、どうしても他の日はシメざるを得ません。そうなると、例えば今までは仕事帰りにフラッと寄ってジャグラーの設定4くらいで毎日のように遊べていたサラリーマンが、「公約日」を境にベタピンの状況でしか打てなくなる可能性もあるわけです。無理に強い日をつくってしまったがために。
つまり、このような「公約系」のイベントを開催しても得をするのは一部のフットワークの軽い人であって、それができない環境の中でシコシコとパチスロを楽しんでいる人は損をしてしまう可能性があるのです。もちろん、必ずしもそうであるとは言いませんし、所詮パチスロなんて自己責任なわけですが。
それに、万が一ホールの出玉感が満足できないようなものであった場合、叩かれるのは主催者側ではなくホールです。一見当たり前のように感じるこの風潮、僕はどうにも違和感を覚えます。
というのも、こういったイベントは少なからずホールから「開催料」を頂戴しているわけで、にも関わらず、主催者側が「出なかったらホールのせい、出たら公約のおかげ」ってな解釈は如何なものかな…とも思うわけです。
以上のような理由から、公約系イベントには賛成しかねます。○日に開催するから他の日はシメなきゃな……なんてことになっても困るし、○日に出すつもりだったけれどここ一週間誤爆が多すぎて高設定を入れれない……なんてのもダメ。
自分が来店実戦や収録でお邪魔した際にバンバン出してくれるのであればそれに越したことはないのですが、無理ない程度に、一見さんではなく常連さんを大事にできる配分にしてくれればそれでいいですから、どうかお願い、お願いだから名前くらいは正しく表記して頂けませんでしょうか。ゲンズブールより。
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